和亀保護の会
2024(1-3)  2024(4-6) 個体識別
 2024年(1月~3月)

3月31日 はりま
 まず寺田池の5基の日光浴罠のチェック。
 昨年は水位が低かったためか、3月4月になかなかカメが入らなかったのだか、今年は写真の通り。
 傷んでいた罠のロープも地元の方が(赤松さんかな?)新しくしてくださっていた。
 今回赤松さんはご都合で来られなかったのだが、次回は是非ご一緒したい。
 村上さんは体調が良くないと言いつつ、声をかけてくださった。体を大事にしてずっとお元気でいてもらいたいものである。
 寺田池のあとは西牧、成井の罠のチェックへ。
 ため池の周囲に植えられた桜の花はほんの少し開花したところ。
 辻堂池ではおっちゃんグループが花見パーティーが終わったところ。「もう少し早く来ていたら、鍋を一緒に食べられたの残念やったな」「今年もカメの駆除頼むで」とおっちゃん。
 成井の罠は坊主。成井は元々低密度なので、今シーズンもボチボチやろうと思う。
 最後に西川に寄って、カメウォッチング。岸で甲羅干しをしていたアカミミガメたちが私達の視線で一斉にボドボドと水中に逃げた。
 入ってたよ~!!  カモとアカミミガメ  ロープの修理ありがとうございます
いつまでも元気でいてね。   捕獲したアカミミガメ  寺田池の桜
イノシシに掘り返された堤体(西牧)   イノシシに掘り返された東屋付近(成井) 
西川のアカミミガメ 

3月30日 京都市  淡水生態研究所の仲間と淀城濠の環境整備。
 アゾラクリスタータとキショウブの駆除を行った。
 アソラを掬い取るのはさほどでもないが、キショウブの抜き取りがとにかく大変。太く絡まった根っこと格闘。それでも月に一度やっていると、周辺の半陸地化したもの以外はかなり駆除できてきた。
 今回は内田農園さんから頂いた「淀姫」のレンコンの植え付けも行った。
 淀姫はアカミミガメの食害でほぼなくなっていたのを、一度は防除活動で復活させたのだが、その後キショウブや外来水草などに負けて貧相になってしまっていたのだ。
 栽培種や外来種ももともと「よかれ」と持ち込まれたものだが、それらが侵略的な場合は元に戻すのは至難の業である。
キショウブの駆除作業   頂いた「淀姫」の種レンコン

種レンコンの植え付け 
 
アゾラクリスタータ(特定外来生物)の駆除作業
 
キショウブの駆除作業 

3月24日 奈良県
 東京から高田葵さんが関西に来られ、一緒に奈良の水辺でカメの観察をしようと思っていたのに雨降り。
 さすがにカメは見られなかったが、夏にかご罠をかけてみたいため池も見つかった。
   

3月21日 福井県中池見湿地
 報告会の翌日は中池見湿地へ。
 昨年は良い天気に恵まれ、日光浴をするイシガメたちに出会えたのだが、今年は雪降っとるやん。しかし田んぼには暖かかった日に動き回ったと思われるたくさんのイシガメの足跡。
 「きっと近くにいる」と田んぼの中の怪しいくぼみや周辺の水路を探すも坊主。どこに行ったんや???急に寒くなったので池の深みに戻ったのか?う~ん、何年調査してもカメの気持ちは分からないことがある。
 天気もイマイチだったので時間ができ、中池見ねっとの上野山さんに案内いただいて、後谷周辺の植物やカエルも観察。
 水路ではカワモズクがきれいな流れの中でゆらゆらと靡いていた。
 ホント中池見って他では希少でめったに見られないものが当たり前に生息しているのだ。
  池にも入ったが、かめがいそうなところは手が届かない。   上野山さん、今回もお世話になり、どうもありがとうございました。
 雪の中池見湿地  カメが潜んでいないか、水路をチェック。
 サワオグルマ  ミヤマカタバミ
 キクザキイチゲ  イワナシ
 カワモズク  アカガエルのオタマジャクシ

3月20日 福井県敦賀市
 敦賀市の東郷公民館で行われた「中池見湿地の今をシェア!子どももおとなもみんなで報告会」に参加。
 オンラインと会場とのハイブリッド開催である。
 私たちのカメ類の調査についての報告は、第1部で加賀山翔一君が「中池見から発信するニホンイシガメの現状と生態」と題した発表(オンライン)を行った。
 また第2部のパネルデスカッション「後谷の湿地再生『みんなで考える後谷の未来』」ではパネリストとして参加した。
 ラムサール条約湿地である中池見湿地では、湿地の水源である「深山」を北陸新幹線が貫通し、その影響で湿地の出入り口の一つである「後谷」に流れるはずの湧水が減って、流水性のトンボなどが姿を消している。
 そういったことへの代償措置として、後谷の盛り土(以前の開発で湿地だったところに土が運ばれ、現在は笹などの植物が生えて荒れている)を撤去し、湿地空間を広げる復元作業が行われることが決まっている。
 これは鉄道事業の中では画期的なことなのだが、作業が行われた後、どういうふうに管理していくかは地元敦賀市と市民にかかっているのである。
 カメ目線で湿地復元への期待と懸念についてお話し、また他のパネリストのお話を聞いた上で、特に行政に対する釘差し的な意見を述べた。
 加賀山くんのオンライン発表  西堀代表がパネリストで参加  ポスター発表

3月17日 大正川
 大正川下流で活動。
 久しぶりにアカミミガメの子ガメを複数捕獲。今回の活動場所は回数が少な目になっていたためか。
 またスッポンも久しぶりに捕獲。改修工事後なかなか見られなかったので、ちゃんと生き延びてくれていたと安心。
 川では何者かにかじられたドブガイが・・・最近爆発的に増えているアヤツの仕業か?
久しぶりのスッポン   アカミミガメ  

泳ぐヌートリア 
 ヌートリアのお食事あと?  齧られたドブガイ

3月16日 奈良県
 快晴でイシガメの日光浴が見られるかと期待して奈良へ。
 五條市の南部から初めて、天川村、(黒滝村の道の駅にちょこっと寄ってから)下市村の川を巡った。
 どこも水が澄んで心洗われるよう。ただ残念ながらこの日はカメの目撃は坊主。
 流れが速くてカメが生息しているのかどうか・・・。生息していたとしても低密度だと思われる。
 カメはダメだったが、ある川の脇の水たまりでヤマアカガエルの卵塊と生まれて間もないオタマジャクシが見られた。
 アカガエルだとは思ったが、ニホンアカかヤマアカか分からなかったので、井上龍一さんに同定をお願いした。
 ニホンアカガエルの幼生には腰のところに黒い点があるそうである。
 ヤマアカガエルの卵塊  ヤマアカガエルのオタマジャクシ
 水中の岩に生えた緑藻。アユが登ってくる川である。  

3月9~10日 南房総イシガメ観察会
 「イシガメ観察会」なのにクサガメ写真とは・・・。  最近の調査ではクサガメや雑種が捕獲されることが本当に多くなった。  南房総と言えば昔は捕り子がイシガメをごっそり捕獲していくような場所であったが、その乱獲のあおりを受けてイシガメは激減。  僅かなイシガメもアライグマにやられ、空いたニッチに入ってきたのがクサガメなのである。  なんとか乱獲やアライグマ対策を行い、雑種とクサガメの防除を行ってイシガメを復活させたいものだが、その行く手には高い壁が立ちはだかっているように見える。

今回のメンバー
(松本健二さんが先に帰られて写っていない)
測定
   今回捕獲したクサガメは全部で5個体。
周辺に自生するクコ。
新芽はおひたしなどにして食べられる。

3月4日 京都府福知山市
 アカミミガメ防除講習会

3月2日 はりま
 高砂でのアカミミガメ防除活動

2月26日 京都市
 淀会館でのアカミミガメ防除講習会

2月24日 大正川
 調査&外来種防除。

 縄梯子で護岸を降りる
「還暦すぎてもがんばってます。」
 
ゴミがいっぱい!!
何とかしたいのだが・・・。
護岸が高いので、ゴミ掃除ができない!
(縄梯子で引き上げられない)。
 
ヒメリュウキンカがあちこちに咲いていた。
厄介な植物である。

2月23日 京都市
 淡水生態研究所の仲間と淀城濠の環境整備。

2月19日 京都府木津市
 ヤマトサンショウウオ保全のためのアメリカザリガニ防除講習会に参加。

罠設置の指導

2月18日 はりま
高砂市阿弥陀町下台公民館前で行われた「ため池の生き物研究発表会」に参加。
 東播磨県民局の長谷坂班長による「史上最悪の侵略的外来植物ナガエツルノゲイトウ」、兵庫県森林動物研究センターの河野賢治さんによる「水辺の獣たちその生態」に続いて柏陵中学・高校生物部の発表を聞いた。  また、最後にはお楽しみ抽選会も。
 午後は、皿池とつながる水路でアカミミガメ防除。  毎年れんこんを掘らせていただいている皿池のハスや生き物たちが健全に生息できますように!
   

2月17日 大正川
 調査&外来種防除。

川いい会の多自然川づくりの活動。

 川いい会のメンバーと合流。

 セイヨウカラシナは既に花をつけている。

2月12日 千葉県
 前日に外来魚情報交換会が行われた流山市から館山市に移動して、千葉県ニホンイシガメ保護対策協議会のメンバーと湿地で調査。
 地元の方と協力し、アライグマによる食害を何とか食い止め、ニホンイシガメの聖地にしたいものである。
   

2月10~11日 外来魚情報交換会
 千葉の江戸川大学でにて、第19回外来魚情報交換会+公開シンポジウム「2030年に向けた水辺の外来種対策」に参加。
   

2月4日 大正川
 
調査&外来種防除。

水位がかなり低くなっていて、予定より下流で調査した。

茨木土木事務所のお仕事。
水ぎわの木の伐採は1〜1.5mを残しいただくことになっている。

2月3日 天王寺動物園
 昨年に続いて天王寺動物園で講演させていただいた。  今回は「ニホンイシガメのおはなし」。いつのまにか日本の水辺のカメはアカミミガメやクサガメに置き換わって、本来いるべきニホンイシガメは様々な理由で絶滅の危機に瀕している。  ニホンイシガメとはどんなカメなのか、どういう生活をしているのかということと、減少している理由についてお話させていただいた。
 講演会の後は動物園の西村さんに案内いただいてアイファー(爬虫類生体館)を堪能した。 
   

1月28日 はりま
 高砂へ。調査やレンコン掘りでお世話になっているため池周辺の水路でアカミミガメ防除。
 昨年は3月になってから行ったので、アカミミガメが既に下流の鹿島川に移動していたようで、僅かしか捕れなかった。
 その反省から1月中に行ったのである。
 とは言え暖冬で今年は暖かい。どんなものかと思ったらクサガメさえ動いている。水底で越冬していた個体に手を伸ばすと、逃げようとするのだ!1月にこれほど動きがあるのは珍しい。アカミミガメは泳いでいる個体さえいたが、鹿島川には降りず、水路内にとどまっていてくれてボチボチ捕獲できた。
 ため池では地域の方々が熱心にアカミミガメ防除をされ、ハスも復活したので、低密度に抑え続けておきたいものである。

 地元の駒井逸男 さん、黒田憲一 さんが顔を出してくださって、お手間入りの野菜をわざわざ届けてくださった。
 ありがとうございました。
 足で探って越冬中のカメを捕獲!  大漁だぁ!!  駒井さんと・・・
 
角質甲板が剥がれたクサガメ
(元気でふとっていた)
 捕獲したアカミミガメ
捕獲したクサガメ

クサガメの背甲についたアタマビル
 水路で見つけたヘビの死体  水路で見つけたヘビの死体

1月27日 大正川
 川いい会さん主催の学習会「知っているようで知らない外来生物のお話」に参加。  小村さんの茨木市の生き物のお話、学生たちのカメ芝居に続いて、条件付特定外来生物となったアカミミガメについて解説させていただいた。と言っても、子どもたちの質問や興味に合わせて臨機応変に・・・ゆるくお話。  この日は川いい会さんが冊子や標本を多数用意され、私達もアカミミガメアヨートルを持ち込んで、見て、触って子どもたちに楽しく学習してもらった。サプライズゲストにユーチューバーのマーシー君に来ていただき、子どもたちも大喜び。  午後からは一緒に川に入り、捕獲も楽しんだ。
   骨格標本を見ながら・・・
クサガメだねぇ   捕獲した生き物の説明
 

1月21日 大正川
 天気予報は良くなかったが、なんとか降られなかったものの、前日の雨で水量が増していたので、危険の少ない支流(境川)との合流付近で調査。
 以前は両岸に木々が茂り、多少鬱蒼としていたが、そのお陰でカメたちが休んだり隠れたりできる中洲や横穴もでき、冬には落ち葉がたっぷり水底に落ちて良いベッドになっていた。
 ところがほとんどの木が伐採されて妙に明るくなり、横穴も崩され、伐採しにくかったのかイバラだけが残されていた。
 イバラの下で越冬していた小さめのアカミミガメを6個体と飼育個体と思われるクサガメ1個体、ウシガエル1個体をイバラで負傷しながら捕獲した。
 外来種はいない方が良いが、イバラがなければそれすらいなくなっていたに違いない。
 「イバラに負けずガンバッタよ。」  死んだふり~。(捕獲したウシガエル) 
  「イバラ痛そうやな~」  両岸の木が伐られて妙に明るくなっていた  「少しは残してくれればいいのに」

1月14日 奈良県
 今回は御杖村・曽爾村・宇陀市室生のいくつかの川を見て回った。
 あわよくば冬の冷たい川でメスを探すイシガメを見たい!と思ったのだが・・・
 今回観察した川は基本は浅い流れで、所々に深みがあり、堰が多いものの、自然護岸の部分も多く、脇から戻れるような比較的よい環境。
 「あ〜、アカミミガメもクサガメもいない環境やな」と嬉しくなったが、曽爾村の青蓮寺川の近くで遊んでいた子供に聞いたところ、「頭の横が赤いカメしか見たことがない」とのこと!!!本当にがっかりである。
 曽爾村は曽爾高原があるせいか、観光施設も人も多いので、かなり以前に持ち込まれていたのだろう。
 浅く水流が早いところばかりなら定着しなかっただろうが、落差工の落ち込みやワンドなどの止水環境で生き延び、繁殖したのだと思われる。
 どれほど環境が良くても、人が持ち込めば、自然は壊されるのだ。
 魚の群れ  霜柱
 

1月13日 京都市
 淡水生態研究所の仲間と淀城濠の環境整備。
日光浴罠設置場所の準備   キショウブや雑草の除去作業 除去した雑草など 

1月10日 大阪万博公園
 大阪自然環境保全協会の栗谷さんにお誘いをいただき、万博公園で行われた魚類やカメ類の調査のお手伝い。
 今カメ類は絶賛越冬中そもそも何処で越冬しているか分からないし、ゴム長で入れるところで越冬していなかったら、坊主になる可能性もありますよとお知らせしていたが・・・やっぱり坊主だった。
 面白かったのは、調査を一通り終えて見せていただいたハス池。
 人が普通に歩けるくらいに水が抜かれて乾燥しているので、もちろんカメの調査はできない。が、管理の方にお聞きしたところ、毎年もうしばらくすると泥を掘るのだそうだが、時々アカミミガメが埋まっているのが見つかるそうである。
 自力ではもちろんでは出られない。でも生きているそうである。とすれば、掘り出されるか、その後水が入って土が柔らかくなれば出てくるというのか!!すごい生命力やな。
 
アカミミガメが埋まっていると言うハス池

アライグマの足跡 
   

1月9日 京都府木津川市
 ヤマトサンショウウオの生息地で産卵場所整備のお手伝いとアメリカザリガニ捕獲罠設置の事前調査。
 
捕獲罠設置場所

説明のため仮設置 
 ヤマトサンショウウオの産卵場所の整備(1)  ヤマトサンショウウオの産卵場所の整備(2)  フユイチゴ 「あまずっぱ~い」

1月6日 大正川
 この日は川いい会さんと合流し、半分カメの調査、半分川いい会さんの川の環境整備のお手伝い。  途中から地元の子どもとそのお父さんも加わって賑やかに活動した。  そして、今回なんとヌートリアを手取りで捕獲(猟期なので猟具を使わなければ捕獲OK)! 川の厄介者を一匹お縄にした。  まだまだ生息していて、中洲の形を変えたり水辺の植物を大量に食べるのでカメにとっても魚類や水生昆虫などにとっても困った存在である。  今回のように手取りで捕まえるのはなかなか難しいが、少しでも減らしたいものだ。
 
あ!ヌートリア!!

 捕ったどー!!
 今年もよろしくお願いします。    セイヨウカラシナを抜く季節がやってきた