12月12日
高砂市の皿池で行われたレンコン掘りに参加。地域の皆さんの防除活動のおかげで、ミシシッピアカミミガメの食害から見事にハスが復活したため池である。この日はカメの調査は後回しで、地域や行政の方々と一緒に、泥だらけになりながらレンコン掘りを楽しんだ。
イベント終了後、ため池周りを観察。アライグマではないかと思われる足跡を発見。また、ため池の入口の溜まりの水底や水底の草の根に潜り込んで越冬するクサガメを観察した。
12月11日
南あわじ市湊里で行われた西ノ池の池干しに参加。瀬戸内海の海苔の色落ち対策としてこの地域で池干しが行なわれるようになったのが2015年、今年で7年目であるが、私たちも外来種防除のため2017年から参加させていただいている。 毎年参加していると、ため池が少しずつ変化しているのがよくわかる。まず、水底の泥の臭い。以前はヘドロのようなにおいが気になったのが、近年はほとんど気にならなくなった。また、岸から少し離れると、かなり泥が深くなって危険だったのが、今年はかなり歩きやすくなっていた。これまでそういう危険な場所にいるアカミミガメはほとんど捕れなかったが、今年は随分捕獲しやすくなって、防除も進んだ。何でもそうだが、やはり「継続」が重要である。 11月23日 先月末に水を落とした高砂の皿池に立ち寄った際、ため池入口のたまりに小さめのアカミミガメがたくさん浮かんでいるのを観察した。地域の方がアカミミガメ防除をなさって、見事にハスを復活させたため池だが、ハスが復活してエサが良くなった分、またアカミミガメが増えつつあるようである。私たちもレンコン掘りを楽しませていただいているので「これは是非取り除かねば!」と思った次第。ただ、観察から3週間経ってしまっていたのと、前日の雨でカメが移動していないかが心配だった。
問題のたまりとそこに流れ込む水路で手探り捕獲をしたが、予想通りアカミミガメの多くは皿池の方に移動してしまっていたようだった。とはいえ比較的大きな個体を中心にそこそこ残っており、それらを捕獲することができた。またクサガメやフナ、スジエビ、メダカなども思いの外たくさん生息していることが分かった。クサガメについては近年の研究で外来種であることが分かりつつあるが、皿池にはニホンイシガメが生息していないこともあり、放流した。移動してしまったアカミミガメは、また来シーズン上手いタイミングで捕獲したいものである。
(写真館に画像をUPしました。) 11月14日
上荘町薬栗のオープンでない池干し(10月24日の下池に続いて2回目)にお誘いいただき、今回は上池に向かった。 「毎年ある程度水は落としていても、ここまで干すことはなかったので、底がどういう状態か分からない」とのことだったが、泥は多少深かったものの、比較的歩きやすい底質だった。カメを捕まえるにはまだ水が深かったが、1時間ほどで35個体のカメを捕まえた。内訳はクサガメ1個体にアカミミガメ34個体で、アカミミガメは大きな個体から幼体までバラエティに富んでいた。周辺は山や林、田んぼの環境で、決して悪いわけではないが、いつからか侵入したアカミミガメはイシガメや、クサガメさえも駆逐し、どんどん増えて続けている。ため池の大きさの割には魚類や甲殻類も少ない。「昔はドブガイがいくらでもいた」そうであるが、その姿もなかった。 11月13日 加古川市西神吉町盆の池での池干しに参加。例年地域の方や神戸学院大学矢嶋研究室の学生たち、行政関係者、いなみ野ため池ミュージアムのHPを見てきた人などたくさんの人で賑わう。よく干しているので、水底の泥のにおいも悪くない。ザリガニやウシガエル、ブルーギル、アカミミガメなどの外来種もいないわけではないが、数は比較的少ない。一方、無数のテナガエビやスジエビが観察され、モツゴやフナ、ドブガイ、モクズガニなどの在来種が捕獲される。大人も子供も泥に親しみ、生き物捕獲を楽しんだ。 毎年この地域の池干しでお会いする神戸学院大学の矢嶋先生は、はじめてお会いした数年前は泥に足を取られておられたが、今年は泥に埋まった学生を救出し、泥の中のカメの見つけ方を学生に教え、捕獲に協力してくださった。 堤体ではこの地域でとれるため池の恵みが料理され、参加者に振舞われた。アカミミガメやウシガエルの唐揚げを学生たちが恐る恐る口にし、意外と美味しいと感想を述べていた。
お昼は近くの公民館で新米のおにぎりと豚汁が振舞われた。
(写真館に画像をUPしました。) (写真館TOPに画像をUPしました。) 10月30~31日
寺田池で今シーズン最後のかご罠の調査。30日に設置して31日に引き上げ。30日の朝は冷えたが、両日とも比較的暖かく、なんとかカメが入ってくれるかと思ったが、入ったのはウシガエルとアメリカザリガニだけだった。ちなみに、これまで11月に入ってからでもかご罠でカメを捕獲したことがあるが、水温が上昇しやすい小規模なため池であった。寺田池のカメたちはもう水底で越冬体制だったのか。 30日はかご罠の設置後、成井での日光浴罠のチェック、そして先週池干しがあった薬栗の下池とその近くにある中池の観察。下池では私たちの手を逃れたアカミミガメが甲羅干しをしていた。31日はかご罠の引き上げの後、西牧でかご罠の片づけ。そして久しぶりに高砂の皿池を観察した。既にかなり水が落とされていて、水たまりにはサギ類が魚をついばみに来ていた。あわよくばコウノトリの姿が見られるかと思ったが、残念ながらこの日は見られず。後日訪問していたようである。昨年広がっていたホテイアオイは地元の方々の努力で駆除されたようで、見た限り姿がなかった。完全駆除は難しかろうと思っていたが、本当にそれらしいものが全く見当たらない。素晴らしいことである。 10月24日
直前にオープンでない池干しの情報を得て、当日関係者((株)一成の木下氏)に了解を得て急遽参加。上荘町薬栗下池で地域の子供たちを集めて生き物学習が行われていたのだ。とはいえ、到着したころには子供たちは池から上がるところで、交代に私たちがカメ捕りに入った形になった。既に金曜日に近くの小学校での池干し体験授業で子供たちがカメを捕ったとのことで、入りやすいところにはほとんどおらず、粘りのある泥で足を取られる場所で8個体捕獲。まだ何個体も見えていたのだが、「これ以上深みに進むと地元の方に迷惑をかける」ギリギリのところだったので、撤退。 下池から西牧の辻堂に向かう道すがら、上池の北側の田んぼでエサを啄んだり休んだりしているコウノトリ9~10羽に遭遇。一度にこれだけの数のコウノトリを見たのは初めてであった。やはりコウノトリの存在感はスゴイ!
(写真館に画像をUPしました。)コウノトリの画像もあります。 10月21日 加古川市の志方西小学校の「皿池かいぼり体験」。小学校の横がため池という素晴らしい立地なのだが、昨今のことなので、子供たちは日頃さほど生き物に触れることがないのだろう。地域の自然や環境について、体験的に学習させることが目的である。4年生と6年生が入れ替わりでため池に入り、その他の学年は捕獲された生き物を観察。この日のために、学校関係者はもちろん、地域の皆さんや県職員の皆さんがはやくから準備してこられた。 生き物に触れるのはとても重要な体験だが、捕獲されたカメも魚も甲殻類も外来種が多い。今回はヌートリアまで捕獲され、特定外来生物の話も急遽行なった。 10月10日
いつもの寺田池へ行くと、水が落とされて、日光浴罠が干上がっていた。寺田池の畔で花火をあげるための措置らしい。この日はお客様に捕獲の様子をお見せしたかったのだが、代わりに寺田池協議会の赤松さんや土地改良事務所の伊藤さんに寺田池の地域活動やため池管理のお話をしていただきながら、また途中、溝のたまりにいたザリガニを捕獲しながらため池を1周した。 次に学生さんの研究のため冷凍庫のアカミミガメをパッキングして、配送センターへ。配送センター近くの峠池へ寄った後、成井の小池・奥の池へ。こちらの日光浴罠は侵入初期の数少ないアカミミガメを気長に捕獲するのが目的なので、滅多にカメが入らない・・・のだが、今回3個体も!しかも大きいメス2個体と黒化オス1個体。産卵前の時期に捕獲できていたらとも思ったが、来年以降の産卵は阻止できたし、これから盛んに求愛する黒化オスも捕れた。
最後に西牧の3つの日光浴罠をチェック。クサガメも含めていつもそこそこ入る罠がこの日はアカミミガメ1個体。アカミミガメが優占的に入るはずの日光浴罠にクサガメが入るところを見ていただきたかったのだが、お客様が来られたからと言って、そう都合よく入ってくれるわけではない。修理の必要な日光浴罠1基を岸に引き上げてこの日の活動は終了した。
(写真館に画像をUPしました。) 9月12日
成井の奥の池・小池の日光浴罠のチェックと西牧の犬立池・辻堂池のかご罠・日光浴罠のチェック。最近の悪天候のためか、日光浴罠での捕獲は少なく、かご罠の方は罠が経年劣化で入り口がゆるくなっていたようで、入った形跡はあるものの、捕獲は少なかった。というわけで、可能なものは修理。成井の日光浴罠のロープも風雨のせいで切れており、修理した。 (写真館に画像をUPしました。) 9月5日
寺田池~新内池(平岡町)~犬立池~辻堂池~奥の池(志方町西牧)をめぐり、日光浴罠のチェックとかご罠のエサ入れ。 最近エサを入れてなかったので、次回が楽しみだ。 (写真館に画像をUPしました。) 8月22日
水辺の里でひと時おしゃべりをした後、冷凍庫のある倉庫へ。研究のため必要な学生さんに冷凍のアカミミガメを送った。こちらも何かに役立つと思うと、殺処分の罪悪感が半減して有難い。 配送センターが峠池の近くだったので、久しぶりに峠池を観察。驚いたことに、ため池回りの木の柵に網がかかっており、道路近くの桜の木が全て伐採されていた。柵が何者かによってイタズラで壊されており、危険防止の網であり、また木の伐採はイタズラの目隠しにならないようにする措置のようであった。峠池では以前アカミミガメ防除やクリーン作戦など非常に活発な活動が行われていたが、現在は前ほどの活気がない。それも池干しの際に網を切られたり、日光浴にイタズラされたりしたのが遠因になっている。今回のイタズラ(というには悪質過ぎる)はさらに住民の気力を削がれるものだろうと想像される。何とも腹立たしい。 最後に辻堂池の日光浴罠を引き上げて、今回の東播磨での作業を終えた。 8月7日
いなみ野水辺の里公園の後は、前回時間切れでチェックできなかった西牧の犬立池・奥の池のカメ罠の確認。そしてナガエツルノゲイトウが気になる西川にも寄ってみた。駆除は行われているとのことだが、大きな群落がいくつかあった。そして今回両前肢のないクサガメを見つけた。この欠損の仕方は・・・アライグマの可能性が高い。 8月1日
イベント終了後、午後からは加古川市志方町に移動し、成井の小池・奥の池、西牧の辻堂池・片山池の日光浴罠の引き上げを行なった。辻堂池の二つの日光浴罠には合計16頭のカメが入っていたが、内訳はクサガメ8、アカミミガメ8。本来アカミミガメが優占的に入る日光浴罠に、その半数がクサガメという例を他であまり見たことがない。 7月25日
この日はいつもご一緒している地元の方に加えて、加古川流域土地改良事務所の伊藤さんとその部下の方も参加いただき、寺田池と新内池の日光浴罠、かご罠の引き上げを行なった。新内池のアカミミガメ防除は和亀保護の会としては以前池干しの際に行なっただけであったが、今年度から地元のお二人がはじめられた。寺田池と新内池はごく近い距離でカメの行き来も可能なので、新内池での防除は寺田池にも大きなプラスである。やはり地元の方の努力は地元の自然回復に一番大きな力だ。 6月26・27日
志方町成井の二つのため池、志方町西牧の四つのため池でかご罠・日光浴罠のカメ調査。今回27日に加古川流域土地改良事務所の伊藤さんに参加いただいた。
伊藤さんは私たち和亀保護の会のメンバーが2006年に初めて加古川市平岡町で行われた寺田池の池干しに参加した時に、仕事で来ておられた。そして私たちが寺田池のアカミミガメの生息状況に驚き、ダメ元で防除や水路の設計変更を提案したところ、これまた驚いたことに、ごくまっとうに検討いただいた。そこから東播磨のため池や地域の方々・ため池行政と和亀保護の会のお付き合いが始まった。伊藤さんがいらっしゃらなければ、私たちが今東播磨で活動することもなかったかもしれない。その後何度かの異動を経て、今年当時の職場に管理職となって戻ってこられた。きっとよい上司として慕われておられるに違いないが、私たちにとってもとても頼もしい!
フットワークの軽い伊藤さんに罠の引き上げをお手伝いいただき、とても助かり、またとても楽しい調査となった。
(写真館に画像をUPしました。) 6月20日 この日はまず高砂の阿弥陀新池の北東に広がるため池群の観察。比較的大きなため池2ヵ所の他、田んぼの脇に作られた私有の小さなため池が点在しているのである。もちろん外来種も多く侵入しているが、こういうところは多様度が高く希少種も多い。大きめのため池2ヵ所では、以前から多くはないもののアカミミガメが観察されたが、今回は私有の小さなため池1ヵ所でも1個体観察された。大きなため池が供給源だと思われる。今後もしっかり監視を続けて、必要に応じて駆除が行なわれるよう提案する予定。 午後は志方町成井の日光浴罠のチェックと西牧犬立池・辻堂池のかご罠の設置。一部のかご罠は昨年イノシシにやられたので、修理してからの設置となった。 (写真館に画像をUPしました。) 6月11日
(写真館に画像をUPしました。) 5月29・30日
梅雨の中休みの良く晴れた東播磨で活動。 29日は寺田池でオッチャンズと日光浴罠のチェック。これまで3基だったのを5基(もうすぐ6カ所になる予定)に増やしたので広い寺田池では回るだけでも大変だが、それぞれの罠は季節や天候によってカメの入りやすさが違う。ため池のあちこちにあれば、どこかにはしっかり入ってくれるということ。今は東側の罠で良く捕れる。 寺田池での作業の後は成井へ。日光浴罠は設置済みだが、増え始めたアカミミガメを1個体でも捕獲するためにかご罠を設置した。 さらに時間があれば高砂の小ため池群のチェックをしたかったのだが、少し時間が足りず、地域の方々がアカミミガメ防除をなさった皿池と今池へ。復活したハスが今年もぐんぐん育っていた。昨年まで設置されていた皿池のかご罠も今シーズンは不要と判断されたようで撤去されていた。高砂は地域の力が素晴らしく、地元の方々だけで積極的に防除活動をなさった。私がやるべきことは、地域の水辺をよく観察して、何か良くない兆しが見つかればお知らせし、地元に必要なお手伝いをすることだと思っている。 30日は西牧から。常設しているかご罠にはクサガメのみ。4カ所の日光浴罠にはアカミミガメ11個体とクサガメ7個体。これほどの割合で日光浴罠にクサガメが入る場所を知らない。 成井のかご罠には残念ながらアカミミガメは入らず。またコンスタントに罠かけしたい。しかし今回のかご罠の引き上げにも地元の方が参加して下さった。また日光浴罠のチェックをしやすいように草刈りをして下さっていた。 (写真館に画像をUPしました。) 5月15日
いつもの寺田池・西牧のため池に加えて、成井の奥の池・小池で2週間前に設置した日光浴罠のチェック。アカミミガメが以前より目立つようになったとはいえ、まだ数えられる程度。「入ったらラッキー」くらいに思っていたが、早速大きなメス1個体を捕獲することができた。これから産卵シーズンに入るので1頭でも駆除することが成井では重要である。
西牧の辻堂池では先週設置したかご罠(エサ罠)にクサガメばかりが入っていた。アカミミガメが入りやすい日光浴罠にもアカミミガメ2個体に対し、クサガメ3個体。駆除が進んでいる証拠である。とすれば、まだアカミミガメ以外はたまにしか入らない寺田池の防除は西牧のレベルに及んでいないということである。大きなため池なので、まだまだ頑張らねば!
(写真館に画像をUPしました。) 5月9日
寺田池ではこれまで設置していた3基の日光浴罠のうち、これまでにあまり入らなかった罠に6個体、先日新しく設置した日光浴罠の中に18個体のアカミミガメが入っていた。季節によってよく入る場所が変わる。新しい罠はこれまで入れたことのなかった北側に設置したので、これからしばらく、たくさん捕獲できるだろう。
西牧では新しく設置した罠が悪戯されたので(ロープを外して罠の中に放りこまれていたので、罠が回収できなくなっていた)、アカミミガメバスターズのオッチャン達が設置し直して下さった。中にはクサガメ1個体と、ハスの芽をたくさん食べていたと思われる大きなアカミミガメ3個体が入っていた。オッチャン達はさらにかご罠の修理も引き受けて下さったので、これから秋にかけて必要になるハスの隙間用の小型の罠(カニマンション)が用意できた。
寺田池でも西牧のため池でも、ハスが芽を出し始め、ヒシも水底から茎をのばし始めているので、しっかりアカミミガメを駆除していきたい。(アカミミガメが増えると水草は消えるが、駆除が進むと水草が増え、それを食べてアカミミガメがまた増えるので、なかなか気が抜けない。)
4月25日
いつもの寺田池と西牧のため池の日光浴罠のチェックを済ませてから、成井へ。地元の方と一緒に日光浴罠を設置するためである。成井の山側のため池は大変美しく、調査の際に時間ができると用もないのに立ち寄ることもあるのだが、その素晴らしいため池に数年前、数頭のアカミミガメがいるのを発見。かご罠を何度も入れてようやく1個体を捕獲。その後気になりつつも放置していたのだが、いよいよアカミミガメが目立ち始めた。昨年ため池協議会の方とお会いした際、日光浴罠をお勧めしたところ、「やってみましょう」と色よいお返事を得たため、本日の設置となった。 4月16日
冷凍庫一杯になったアカミミガメを加古川市農林水産課にお願いして処分していただいた。本来ならアカミミガメ堆肥にしたいのだが、なかなか追いつかないので半年に一度くらいはお願いしている。この日は市の職員の方と一緒に、カチカチになったアカミミガメを箱詰めした。
冷凍庫の作業を終えていつもの寺田池と西牧のため池へ。前回のチェックから僅かしか経っていなかったので数は僅かだったが、いつもの日光浴罠に加えて、新しく設置したものにもアカミミガメが入っていた。
4月10・11日
10日は寺田池と西牧のため池で日光浴罠の引き上げとチェック+成井のため池を観察。この春は暖かくなるのがとても速かったので、たくさんのカメが罠に入っているかと思いきや、意外にも寺田池では3つの日光浴罠に8個体のみ、西牧はゼロ。特に脱走する要因もなかったので、まだたいして罠に上がっていないということのようだ。この日も天気はいいものの風が強く、カメの姿はなかった。ただし成井のため池ではアカミミガメが浮かんでいた。ここ数年でアカミミガメが目立つようになっていたので、これから日光浴罠を入れる予定。
さて、寺田池と西牧では日光浴罠を増やす予定で、地元の方と一緒に11日の午前に寺田池で設置場所の検討を行ない、午後からは西牧で設置を行なった。寺田池は後日、地元の方だけで設置して下さる予定。
2月20日
2ヶ月ぶりに東播磨へ。例年2月頃寺田池の横にある高畑用水でカメの捕獲調査を行なう。2009年の記録ではクサガメが83個体捕れていたが、その後どんどん数を減らし昨年は6個体、そして今年は1個体のみであった。外来種問題として考えるなら減ってよかったということになるが、問題はそう簡単ではない。
伐採された木が水路に放り込まれるなど、問題もなくはないが、高畑用水とその周辺の環境は以前とさほど変わっていない。しかし、もう少し広い範囲で考えると、この周辺は寺田池を中心として、いくつかのため池が水路で繋がっている。ところがため池とため池を繋ぐ水路が高畑用水を除いてどんどん自然の水路から、U字溝になったり、コンクリート護岸になったりしているのである。冬にはその水路で越冬していたカメたちも姿を消した。東播磨の行政にかけあって配慮型の水路にしていただいたりもしたが、やはり一度壊された自然はなかなか回復しないということか。
以前は寺田池でつかまった個体が次は高畑用水でつかまったり、農業高校横の水路にいたり、ということがあったが、今はそもそも水路でカメが捕まらない。自然の水路では防災の面で問題があるのかもしれないが、何とも考えさせられる。
高畑用水での調査が短時間で済んだので、寺田池、寺田用水、今池、狐池、農業高校横水路など歩いてみた。寺田池でははやくもガガブタの新芽が水底から出始めていた。寺田池の環境は良くなったのだがなあ・・・。寺田用水は工事に随分工夫をして下さったのだが、上流が広い暗渠になった関係で、水深が以前より浅くなり、せっかくの工夫が活かされなかった(涙)。狐池と今池では気の早いアカミミガメを観察。農業高校横の水路は、以前毎回20個体ほどのカメを捕獲したものだが、今はコンクリートの水路で生き物の姿はない。
最後に高砂へ。ホテイアオイが広がってしまっていたのが気になって皿池へ。地元の方がしっかり駆除されているようである。
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