和亀保護の会


  その他のフィールド 

2023年

12月30日
     
 アカミミガメがプカプカ  別のため池。ここでもアカミミガメが・・・  このため池も水が落とされていた。
 奈良県の景観・自然環境課さんから連絡を頂いて、大和郡山市の矢田山遊びの森の上池へ。  池干しをしているので、入ってカメの調査をしていいとのこと。  見た目にいい感じに水が抜けていて調査しやすそう・・・と思ったのは水際に行くまで。泥が深いのなんの。水のないところでもズブズブと沈んでしまう。樋の近くの水が深いところは力技で足を抜くことができたが、それ以外の水の浅いところは危険過ぎ。「水が深い方が危ないでしょ」と思いがちだが、水が浅くて泥が深いところは、泥がアシにまとわりついて動けなくなるのだ。  諦めて樋の周辺だけ手探り足探りして池の中の調査は終了。周囲を歩いてフィールドサインを観察した。小さいものから大きなものまでたくさんのカメの足跡が見られた。  いい意味でアクセスがしにくく、周辺環境もなかなかいいのでイシガメがいるかと期待したのだが、やはり公園。かなり前からアカミミガメが持ち込まれていたようである。そして実際午後になると、私達が泥を掻き回したのと気温が上がったせいか、数個体のアカミミガメが浮かんできた。  たまたま水利関係の方が通られお話を聞くと、久しぶりの池干しとのこと。泥が深くなっていたのも頷けた。  せっかく大和郡山に来たので、近くの他の水辺も観察しようと、散歩の方から情報を聞き、地図上でここはどうだろうと思えるところに何か所か行ってみたが、残念な結果となった。

12月16日
 
 淀城濠の環境整備
 とにかくキショウブを取り除くのは至難の業。  アカミミガメから淀姫(ハス)を守るために取り付けられた網に根が絡みついて大変。網も経年変化で脆くなっているので、網ごと取り除きたいのだが、水に浸かっているところは網が固くなかなか抜けない。とにかく力仕事であった。それでも浅い水場のキショウブや雑草は少なくなってきたが、陸地化しているキショウブが恐ろしい。寒いうちにできるだけのことはしておきたいものだ。

11月18日
 淡水生態研究所の仲間と一緒に淀城濠の環境整備。  園芸種や外来植物を排除し、水辺移行帯を作り、ハス(淀姫)を復活させようとするもの。  もちろんアカミミガメ防除も行っているが、この季節はお休み。いつも手にするかご罠をスコップや鍬に替えて、作業に勤しんだ。  陸地化した部分は雑草と共に土を掘り起こし、水が来るようにし、前回とりあえず上の部分をカットしたキショウブも根っこから掘り起こすのだが、なかなかハード。  水位を調整すれば枯れるそうだが(そもそも水位調整は簡単にできるのか?)、水位を上げればハスも生えにくくなる。なかなか悩ましい。

10月21日
 
 京都の淀城壕で環境整備+かカゴ罠掛け。  ここは京都は保健環境研究所の多田さん、坂さんが、地元の商店街と協力して「淀姫」という品種のハスの復活を目指し、アカミミガメ駆除を行ったところである。  活動の結果、アカミミガメは激減し、淀姫も花開いたが、その後活動がストップしたため、園芸種のハス(淀姫が消えた時、地元の方が導入)が優占し、国内外来種のアサザが繁茂。キショウブも広がった。
 やはり、こういう活動は持続的に行い、状況を確認しながら臨機応変に対策することが必要である。  せっかく一旦は淀姫が復活したのたから、まだ僅かながら株が残っているうちに、なんとかしようということで、月1くらいで活動しようということに。
 この日はとにかく厄介なキショウブの駆除を中心に、淀姫コーナー(柵の中)に入り込んだアサザもできる限り排除。キショウブは昨年僅かだったはずだが、1年でかなり広がっており、根絶にはかなりのエネルギーが必要になりそう。
 カゴ罠にはカメは入らず、ブルーギル数匹のみ。

10月14~15日
 南房総イシガメ観察会。とはいえ、イシガメは見られるのか?と毎回心配になるほど激減している。  いつもの川とある湿地を調査したが、かろうじて見られたという状況。湿地は千葉県内に在住するメンバーが地元の方と一緒にアライグマ対策を行い、草刈りなどをして環境を整えているが、川の方は特に「乱獲」のために特に厳しい状況になっている。  何とかして野外のイシガメの捕獲(特に商売のためのもの)を禁止に持っていきたいものである。

(写真館に画像をUPしました。)

10月11日
 大阪自然環境保全協会の万博公園水鳥の池・心字池での調査のお手伝い。
 前回、カニマンションで捕獲効率が悪かった(というか、捕れなかった)ので、尾付きのドーム型のかご罠をお貸しした。
 しかし結果的にドーム型の罠よりも効率的な捕獲方法がわかった。観光客が多い万博の池では皆がエサ(パンやお菓子)をやるので、どうもエサの嗜好があるようである。
 そして、そもそもエサをまけば近くによってくるので、タモ網でいくらでも捕れる。
 罠についても、前回エサは魚を使って坊主。
 今回はキャットフードやドッグフードも入れたのが良かったのかもしれない。たくさんではないが一罠に2・3個体入った。
 にしても、苦労して罠をかけ回収して捕れたカメより、15分ほどでタモ網で捕った数の方が多かった

10月7日
 八幡市での自然観察会に講師として参加。  石清水八幡宮境内の植物について宮司が説明し、私たちは放生川と石清水八幡宮内の池で前日に罠かけし、当日に引き上げた生き物の説明。  今回はカメだけでないので、いろいろ一夜漬け勉強これまで放生川で捕獲された魚類のデータをいただいたので、頭に入れておいたが、やはりもっと勉強が必要なのを感じた。最後はどんぐりを使った工作まであって盛りだくさんだった

9月30日10月1日
 奈良の香芝・葛城・御所の9つのため池でカメ類の捕獲調査。  これまでの目視調査でイシガメが生息していてもおかしくないと目をつけておいたため池である。  ただし以前に投稿したように、ため池自体は悪くない環境でも、繋がっている水路がカメ類には厳しいつくりになっており、さらに周辺環境も必ずしも良好とは言えず(休耕田が多く、イノシシ等によって荒らされている)、あまり期待はしていなかった。そして残念ながら結果もその通りであった。
 夏の目視調査ではほとんどアカミミガメは見られなかったため池なのだが、やはり住宅地や寺社に近いため池では捕獲された。  複数のクサガメが捕獲されたため池もあったが、その中でイシガメとクサガメのハイブリッドが見つかったため池が2箇所あった。  イシガメが生息している可能性があると言えばあるのだが、生息していたとしても少数であり、交雑が進んでいると思われる。  それにしても、アカミミガメやクサガメにもコンクリート水路に落ち、上がれない個体もいるだろうに、ちゃんと個体数を保持しているのは陸性の強いイシガメとの違いなのだろうか。

(写真館に画像をUPしました。)

9月24日
 浜松の「とって食べるby昆虫食倶楽部」が主催されている「ガチ!生物多様性塾2023」の外来種フィールドワークに講師として参加。  少数精鋭の小中学生たちと佐鳴湖でカメ類の捕獲作業・測定・アカミミガメの冷凍処分まで行ない、その後「外来種ミニ授業」~グループディスカッションとなかなかハードな内容。  子供たちの親御さんもグループディスカッションを行なったが、外来種の処分については、むしろ子供たちより越えにくい心理的な面があって、安易に命の問題につなげて話をまとめようとするのを感じた。  もちろん処分される外来種にとっては不条理以外の何物でもないのだが、そこに留まっていれば外来種対策は進まない。
9月8~10日
 この夏2回目の中池見湿地でのカメ調査。今回は9日にYouTuberのマーシー君や地元の親子2組も参加してくださって、前回よりもさらに賑やかに調査を行った。
 天気もよく、カメの捕獲もまずまず。イシガメの子ガメが見つかったこともクサガメ・雑種の隔離が増えたことも一歩一歩イシガメ保全が進んでいる実感が得られた。  そしてアメリカザリガニの捕獲は前回よりも増え(全部で489個体)、駆除に貢献したとは言うものの、気持ちはなかなか複雑。特に稚ザリをお腹に抱えたメスザリが多く捕獲され、アメリカザリガニの完全駆除が遠い道のりであることも認識。  私たちは年に2〜3回だが、毎週活動されているザリガニバスターズのご苦労が忍ばれる。

(写真館に画像をUPしました。)

9月3日・17日
 川には堰がいっぱい  アカミミガメがプカプカ  山の中の池のヒルムシロ
 カメの生息状況調査のためのプレ調査で奈良へ。
 3日は高取町から大淀町へ、17日は五條市の南部へ。前もってGoogleやYahooの地図の航空写真で良さそうな環境の水辺を探して、実際に行ってみる。もちろんその途中で気になった場所も行ってみる。そしてGPSで場所を記録した上で目視でカメを探すのだが、アカミミガメと違って、イシガメはそうそう姿を現してくれない。今後かご罠でなら捕獲の可能性のある場所に目を付けておくというのが目的である。
 前回の調査の際も感じたが、そこだけ見ればまだまだ良い環境の水辺はいくつもあるが、周辺も含めて良いところというのは少ない。  イシガメは本来広い生息域を持つ生き物だが、今は住宅地や道路、這い上がれない水路などで生息地が分断され、狭い範囲に閉じ込められていることが多い。  水田などもどんどん少なくなっている。そうなれば個体群どうしの交流もなくなるし、遺伝子プールは貧弱にならざるを得ないだろう。  イシガメの明るい目来に向けて我々は何ができるのだろうか?
(写真館に画像をUPしました。)

8月27日
 淀城のお濠  川で罠の引き上げ
 淡水生態研究所の仲間と京都で調査+観察。  宇治市の川で罠掛けをしたあと、淀城のお濠へ。  淀城濠は「淀姫」というハスの復活活動が行われていて、私も参加したことがあるのだが、アカミミガメ防除で効果が出たものの、その後活動が停滞。今はアサザや別のハス、キショウブなどがはびこって「淀姫」が後退してしまっている。  これから無理のない程度に定期的に植物の整備が行われる予定。
 川の罠では数時間で写真の通りの成果。アカミミガメ多すぎ!!ごく普通の川で何の防除も行われないと、こういうことになるということが良く分かる

8月12~13日
 全面コンクリート護岸のため池  管理されなくなったため池
 水路はカメが落ちたら這い上がれない
コンクリート護岸
 いい感じのため池  吉野川
 カメの生息状況調査のためのプレ調査で奈良へ。  12日は香芝市から入って、主に葛城市のため池(GPSで18箇所ポイントを記録)を、13日は御所市と五條市のため池と河川(GPSで22箇所を記録)を観察。カゴ罠を入れたい!と思う場所はいくつもあったが、果たしてイシガメが残っているかといえば、なかなか厳しいかなと思った。  今回行ったところは比較的標高が高い所で、いわゆる田舎が多かったが、ほぼ全ての水路はコンクリート護岸化されており、さらにそれが上から雑草で覆われ、塞がれるという悲しい状況。  ため池は比較的いい感じのところもあったが、ため池とため池や川を繋ぐ水路がそんな状況なので、たとえイシガメがいても、水路に落ちれば這い上がれなかったり、著しく移動を妨げられたりするだろう。また例によって休耕田、放棄田が目立ち、ため池も埋まってきているようなところ、遷移が進んでいるところもあった。  五條市では吉野川とその支流の、宇智川も見た。本流は、今回見た範囲では幅が広すぎて調査には不向き、宇智川も数箇所見たが、浅すぎてやはりかご罠調査は難しそう。

7月28~30日
 お世話になりました。  お疲れ様でした。  ザリガニバスターズとカメチームが捕獲した
アメリカザリガニ1200匹
 毎夏恒例、敦賀市の中池見湿地でのカメ調査。今年で8年目である。2016年、最初に依頼を受けて「なかいけみ生きもの探偵団」で子どもたちと一緒に調査した時には、かなりの数の雑種(イシクサ)がいることに衝撃を受けたが、その後雑種とクサガメの収容施設を作っていただき、少しずつ捕獲が進んで、イシガメにとっていい環境になりつつある。これについては2回目から一緒に調査している仲間が近いうちに論文にしてくれる予定。  昨年の2回の調査は直前に酷い雨に降られ、捕獲数が少なかったが、今年は天気に恵まれた。いや恵まれすぎてあまりにも暑かった。カメはぼちぼち捕れたが、思うほどでなかったのは、暑さを避けて陸上の草むらなどに潜んでいる個体が多かったからだろう。とはいえ新捕獲の若いイシガメも捕れ、クサガメ1個体と雑種3個体もカメハウスに収容できた。アメリカザリガニも大量にカメ罠に入った。ザリガニバスターズの活動にも貢献できて幸いである。  それにしてもこれほどのアメリカザリガニがいてもなお豊かな中池見湿地の自然には驚くばかりである。ザリガニバスターズの皆さんは完全駆除を目標に頑張っておられるが、それが実現した時のさらに素晴らしい中池見湿地を見てみたいものである。  上野山さんはじめ、中池見ねっとの皆さんには今回もお世話になった。

(写真館に画像をUPしました。)

7月12日
   水鳥の池のヒツジグサ  日本庭園目視でもアカミミガメ多く見られた
 大阪自然環境保全協会さんの万博公園の池での生き物調査のお手伝い。私はもちろんカメ班に入って、水鳥の池と心字池で罠掛け調査を行った。

6月10日
     甲羅干しをするアカミミガメ
 箕面生物多様性会議(生きもの会議)さんのフィールドで、外来魚の人工産卵装置とアカミミガメの日光浴罠のチェックに参加。
 日光浴罠はこれまでに僅かに入ってくれたものの、今一つの成績。  設置場所が限られるので、ここという場所に置ける訳ではないのだが、池には確実にアカミミガメがいるので、なんとかもう少し成績を上げたい!そこで、ロープを足して、少し場所を移動させてみることを提案した。ちょうどアカミミガメが並んで甲羅干しをするする木の近くなので、何とか罠の方にも興味を持ってほしいものである。
 人工産卵装置も滋賀県の中井先生が指導なさって設置したものなので間違いはないはずなのに、全く変化がないとのこと。それほど生きものというのはままならないものということか。だから面白いとも言えるのであるが・・・。
 希少な生きものも多いところなので、生きもの会議の皆さんの努力が是非とも報われてほしいものである。

4月17日
     
 (一社)淡水生態研究所のお仕事で、とあるお寺の池へ。アカミミガメの食害でハスが少なくなってきたようだというので、アドバイス&かご罠設置を行なった。  本来この時期はまだかご罠での捕獲は難しいのだが、池の水深が浅く、昼間の気温が上がれば水温が上がって何とか捕れるだろうと思ったのだが・・・予想が外れて設置した日の夕方には「何とか」でなく、「かなりの数」が入ったと連絡を受けた
 また水路を調査すると、アカミミガメだけではなくアメリカザリガニも相当数生息していることがわかった。アメリカザリガニもハスを切ってしまうし、アカミミガメを駆除すれば、アメリカザリガニが増えるという悪循環もあるので、アカミミガメと一緒に防除すべきことや(幸いかご罠で一緒に入る)、アカミミガメが減ってハスの被害がなくなっても、ワナを少し残してしばらく様子を見るべきであることなどお話した。

4月8~9日
 アライグマの罠    
 「南房総イシガメ観察会」に参加。例年3月に行うのだが、これまで利用させていただいていた民宿が昨年末に閉まり、次の宿泊先をなかなか見つけられなかったのだ。結局別のメンバーにお願いして今回の宿泊先を確保。  この観察会も今回62回目(1991年からはじめて年2回平均でやっている)。30年前には当たり前のようにたくさんいたイシガメも、随分少なくなった。原因は色々だか、主なものは農地の減少とアライグマ、クサガメ、そして乱獲である。
 中でも乱獲は倫理観があれば考えられないことである。金儲けになればカメも生息環境もどうなろうとお構いなし。全く腹立たしい。

(写真館に画像をUPしました。) 

3月22日

日光浴をしている個体をゲット
 良い天気のもと、中池見湿地でカメの調査。  既にカメたちは越冬から目覚め、かなり動きがあるようである。かと言って思ったようには日光浴もしておらず、捕獲は難しかった。とはいえ、暖かい日差しの中で春の息吹を感じながら湿地で過ごす一日は、とても楽しいものであった。
 毎回「中池見ねっと」の上野山雅子さんにはお世話になっているが、今回も。報告会はもとより、調査ではビジターセンターがお休みの日だったので、タモ網やバケツをお借りしたm(_ _)m

(写真館に画像をUPしました。)

1月18日
 
 年末にもお手伝いした瀬戸川でのカメ調査へ。  今回は前回ほど越冬数が多くない区間だったが、5人でクサガメとアカミミガメをそこそこ、スッポン2個体を捕獲。  越冬調査に慣れていないワカモノを指導してくれとのことだったが、年末から既に何度も調査に参加したようで、手付きも慣れたもの。