和亀保護の会


発表・講演・その他 2022

11月5~6日
琉球大学の池。カメもいるらしい。   1日目に発表  
 日本爬虫両棲類学会沖縄大会。  1日目に「大正川のニホンイシガメ保全は失敗したのか?」というタイトルで発表。和亀保護の会のイシガメの保全活動は、生息数を維持できたという意味では50点であったこと、さらに増やすためにどうすればよいのかということをお話し、最後に「しかしながら最終的に、業者かマニアよると思われる捕獲で多くのイシガメが失われたこと」を報告・「野外のイシガメ捕獲についての規制が設けられなければ保全は困難であること」を訴えた。私の発表が規制への第一歩になることを期待するものである。

10月2日
 兵庫水辺ネットワークの安井さんにお誘いいただいて、あいな里山公園で行われた「水辺の生きものたんけん隊」のお手伝い。
 参加した親子連れと一緒に秋の植物の説明を聞いたり、稲木干しの風景を見たり、ため池の生き物を罠で捕まえたり、水路でガサガサしたり。気持ちのいい天気の中、とても楽しいひとときだった。  にしても、子どもたちにはやはり生きものに触れるのが人気。ガサガサもそうだったが、午後から行われたザリガニ釣りイベントには長蛇の列。釣り竿や餌は予め用意されていたのだが、次々と親子連れがやってきて、不足分を作るのに大忙しだった。

9月25日
   天満大池  アカミミガメが甲羅干し( ;∀;)
 稲美町の天満大池で行われたアサザ祭りに参加。地域の皆さん、活動団体の皆さん、いつもお世話になっている行政の皆さんと共に、環境や農業の問題を勉強しつつ楽しんだ。天満大池はナガエツルノゲイトウが侵入するも抑え込みに成功しているため池である(すご過ぎる!)。関係者の皆さんの研究と駆除の努力の賜物だと思われる。

8月28日
 オニバスの掘り上げ    水辺ネットの碓井先生のお話
 オニバスの花の断面  峠池  峠池のハス育成柵

 明石市西島のオニバス観察会に参加。いなみ野ため池ミュージアムの20周年記念リレーイベントでもあった。
 多分以前にも聞いたはずなのだが・・・オニバスには開花する花と閉鎖花と両方あって、開花する方は種が僅かで1年しかもたず、閉鎖花は何倍もの数を作って、何十年も埋土種子として生き続けることができること、オニバスは毎年は出ないことが多いが、それはアレロパシーに関係あるかもしれない(まだ分かっていない)こと、さらには消えてしまった琵琶湖のハスの話など、興味深いお話をたくさんお聞きした。
 観察会のあとは冷凍庫のカメを大学に送付。学生たちの実験材料になるのである。クロネコヤマトの配送センター近くにある峠池をゆっくり観察して帰路についた。

(写真館に画像をUPしました。)

8月20日
 いなみ野水辺の里公園にてワイワイ夏祭りが行われた(今回のイベントは「いなみ野ため池ミュージアム」の20周年記念リレーイベントとしても行われた。)。  子どもたちが喜ぶクイズやビンゴゲーム、素麺ながし、アイスクリームやフランクフルト・フライドポテトなどのコーナーがある一方で、盲導犬の活動紹介や図書のコーナーなどもある。  私達がお手伝いしたのは、アカミミガメの解体のコーナーと外来種問題の啓発の目的でアカミミガメを料理して参加者に振る舞うコーナー。解体コーナーは遠巻きに見る人がいる一方で食い入るように見る人も。  アカミミガメ料理は生姜とニンニクをきかせた唐揚げと肝臓の燻製。料理上手なスタッフが味付けするので、今回もすぐになくなってしまった。子どもたちには唐揚げが人気だが、見た目がイマイチな肝臓も、癖がなく燻製独特のいい香りで、大人は例外なく美味しいと称賛!  お祭り広場中央の舞台で外来種のお話もさせていただいたが、子どもたちの視線はゲームや食べ物へ向かい気味さて、捕獲したアカミミガメを食べたり肥料にしたりすることは、もちろん外来種を殺すことへの罪悪感を和らげるのに役立ち、多くの人から賛同が得られる。また、こういう試みは何よりも楽しいものである。しかし、有効利用というのはエネルギーが必要なことでもある。外来種問題でいちばん大事なことは、侵略的な外来種を防除して、在来環境を回復することであり、有効利用で疲れてしまって防除がおろそかになるなら、それは本末転倒である。余裕がある時やイベント時の啓発活動の材料として行うのが、防除活動を長く続ける秘訣でもある。

7月30日
 アカミミガメをさばく ①
まず甲羅をはずす。
  
四肢をとって皮をむく。
 アメリカザリガニ。
寄生虫を殺すため20分ほど茹でる。
 スッポン鍋  食べた後のスッポン頭骨の説明  美味しいよ~😊

 8月のいなみ野水辺の里公園でのイベントためにアカミミガメをさばいた
 当日、スタッフの若松さんがアカミミガメ料理を作って、イベントに参加された皆さんに提供する予定である。
 アカミミガメは美味しい食材ではあるが、甲羅を外すなど、通常は料理しにくい。外来種問題啓発の為に毎年さばくようになった。今年はどんな料理になるかお楽しみ!
 この日はいつもご一緒する西神吉の富木さんがアメリカザリガニとスッポンをもってきてくださったので、アカミミガメをさばいた後アメザリとスッポンも処理して、茹でザリ+スッポン鍋大会となった。

 さばいたアカミミガメ肉が冷蔵庫の事故で使えなくなってしまった。そこで改めてさばく必要が生じたのだが、いつもならため込んでいるアカミミガメのストックがなかった。冷凍庫のカメも処分したあとだった。そこで、アカミミガメの捕獲からやらねばならなくなった。イベントで使うアカミミガメは会のフィールドで捕まえたものを提供していたのだが、「どうせなら水辺の里公園の近くのため池で防除しませんか」と提案して承諾された。そこで8月13日に公園横の溝ヶ沢池にかご罠6個を設置し、餌を替えながら数日捕獲を試みることにした。水辺の里公園スタッフと共に13日の午前に設置した後、一旦別のフィールドに行き、午後に戻って様子を見た。ひょえ~、めっちゃ入ってるやん。たくさんいるとは思っていたが、35度を超える夏の暑い盛りなのでカメもさほど活動しておらず、むしろあまり捕れないのではないかと心配していたくらいだったのだ。餌もほとんど残っていなかったので改めて入れ、15日にもう一度スタッフさんが引き上げた。やはり大量のアカミミガメ、そしてスッポンも捕獲された(今回はアカミミガメを食べるので、その場で放流)。  捕獲したアカミミガメはイベント前日の19日に再びさばいたが、前の時にも手伝いに来てくれていた高校生の諒君が再び来てくれた。皆でいつものようにさばいた後、彼は熱心にそして、自分の興味に従って臓器を観察した。普通はお腹の中だけを見ることが多いが、彼は耳はどうなっているのか、鼓膜はどれか、脳は小さいのか・・・と頭部までさばいた(解剖した)。その熱意たるやなかなかのもので、感動を覚えるほどだった。若者の探究心。いいものを見せてもらった。  さばいた肉はスタッフで料理上手の若松さんがアヒージョにしたり肝臓の燻製にしたり。素晴しい味わいだった(イベント当日は唐揚げメイン)。
 8月13日  エサ罠  溝ヶ沢池に6個のエサ罠を設置  スタッフさんが15日に捕獲
 8月19日   解剖したものを撮影  肝臓の燻製

7月13日


 「いなみ野ため池ミュージアム運営協議会」の総会
 久しぶりの対面での開催で、各地のため池協議会のおっちゃん達(女性は僅か)と顔を合わせた。「今年も蓮がよく育っているから、レンコン掘りに来てくれ」とか「ナガエツルノゲイトウがエライことや」とか、いい話もそうでない話も、やはり直接お話できるのはいいものである。
 今回何か情報提供を、と発表の機会をいただき、「(今改めて考える)地域で取り組むアカミミガメ防除」というタイトルでお話させていただいた。
 はやいところでは2006年から行っているアカミミ防除も、一定の成果が出て意欲がなくなったり、キーパーソンが老齢化したりで、近年防除活動は元気がない。
 来年度にはアカミミガメとアメリカザリガニの規制が始まることだし、ここでもう一度頑張りませんか?アカミミガメだけでなく、地域で問題になっている他の侵略的外来種も含めて、防除チームを作りませんかと提案したのである。

6月12日

 浜松で行われた「ガチ!生物多様性塾」に講師として参加。
 まず少数精鋭の子供たちと一緒に佐鳴湖でカメ類の捕獲調査を行なった。2班に分かれて前日にスタッフが設置したかご罠を引き上げていくのだが、罠の設置場所に行く道々、目についた外来植物や鳥・カエル・虫などの話もしながら、楽しく知識を増やしていく。もちろん罠に入ったカメ類は念入りに観察。
 ここでは捕獲したカメの測定の他、アカミミガメの冷凍庫での処分まで行なう。子供たちに処分まで見せ、その必要性を考えさせるのはなかなか難しいことだが、とても大事なことである。
 フィールドの後は生物多様性や外来種についての授業も。
 疲れた体に少しきつかったかもしれないが、熱心に聞いてくれた。そして身近な外来種についてグループで発表。
 そこまででも十分濃い内容なのだが、この日は夜の田んぼでの観察会も。夜の観察会は講師の責任から解放されて、子供たちと一緒に楽しんだ。(写真はスタッフが撮影したものも使わせていただいています。)

6月11日

 ぽれぽれらんどで行われた「こどもと自然学会京田辺大会」に参加。実物のカメやカメアヨートルを展示し、子供とともに遊び、お話をさせていただいた。心配していた天気も何とかもち、終わりの挨拶のときに雨粒が落ちてくるという幸運。
 子どもたちはぽれぽれらんどで、カメやヘビやイモリに触れ、魚を観察し、大根やタマネギを抜き、カブトムシなどの幼虫を掘り、色水遊びをし、砂鉄探しをし、竹のお話を聞き、森を探検した。

月19~20日
 早稲田大学にて淡水ガメ情報交換会が2年ぶりに開催された。参加者の数が制限されたため発表数も少なめで、全体の懇親会もなかったが、何よりも対面での開催が有り難く、久しぶりに会うカメ友とのカメ話も弾んだ。
 また今回、平山研究室の化石ツアーも行なわれ、何千万年前の地球に確かに生きていた現生カメの祖先に思いを馳せたのであった。
 


 大正川の活動で、おおさか環境賞の協働賞を頂きました(準大賞に川いい会さん、その協働賞としてnature worksと大阪工業大学工学部の田中研、和亀保護の会)。
 エントリーから書類書きまで川いい会の石山郁慧(1枚目左から2人目)さんが頑張ってくださいました。これからも仲間とともに大正川の環境を良くしていきたいものです。
 

月12日
 説明  ③  ④

 京田辺のぽれぽれらんどの@Osamu Nomuraさんにお誘いいただいて、イベントに参加。
①和亀とあそぼう。イシガメ・スッポンの水中や陸上での動きを観察しながら他種のカメとの違いや特徴を学びます 。カメ4種と遊びながら学びます。
②砂の中の砂鉄(磁鉄鉱)を磁石でさがそう。磁石を使って砂に隠れた砂鉄を集めます。
③森遊び・探険・春探し。 2つの長さのターザンロープができました。草花や木々、虫たちを見つめ、春探しをしましょう。
④ アカミミガメ堆肥化の確かめ。2021年11月24日アカミミガメ堆肥化実践を行いました。その実践を検証します。
 にぎやかで楽しい会になりました。
月8~9日
 ボラの稚魚  モクズガニ  夕方、ビルの屋上に集まった鵜たち

 雑魚寝館の亀井先生にお誘いいただいて、なんと道頓堀川の調査のお手伝い。今回カメ罠も持ち込んだが、カメは越冬中(もしくは越冬明け)で入らない。ペットボトルを外して魚・カニ狙い。とは言え、魚も活性は落ちている。果たして入るのかと思ったが、モクズガニとボラの稚魚が入った。  捕獲された中で一番大きなモクズガニは本来海に戻るはずだったのが、水門にさえぎられて戻れなかったようである。

月5~6日

 第17回外来魚情報交換会に参加。研究会など軒並みオンラインになる中、久しぶりの対面での開催に静かに興奮する思いだった。お世話をしてくださった主催の「琵琶湖を戻す会」の皆様に心からお礼を申し上げたい。
 発表は「大正川の袋詰め玉石設置工事・浚渫工事に伴う外来種防除〜カメ類を中心にして〜」。メインの在来種の救出作業の話を抜いての内容だったので、昨年発表予定だったミズキンバイの駆除の経緯も絡ませてパワポを作ったら、めっちゃ時間がタイトで早口の発表になってしまった。ちなみに「外来魚情報交換会」だが、水辺の外来種の話題であれば、カメでも水草でも何でも話題提供してもいいことになっている。