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2022年
12月5・9日
知人の調査の手伝いで瀬戸川へ。
この川ではこれまでに数年間、夏場のかご罠による捕獲調査でアカミミガメの駆除が行なわれてきた。しかし近年はかご罠でカメが捕れないのに、相当数目視されているとのこと。そこで冬場の手探りでの調査というわけなのであるが、手探り調査に慣れていないワカモノにも手ほどきをということで久米と私で助っ人に行ったのである。それにしても捕れる捕れる。
自然研のマークリキャプチャーによる調査で、かご罠と日光浴罠の両方でアカミミガメの捕獲調査が行われたことがあるのだが、かご罠では捕れるが日光浴罠には入らない個体も日光浴罠には入るがかご罠には入らない個体もいることが分かっている。とすればどちらの罠にも決して入らない警戒心の強いアカミミガメもいるはずである。それが思いの外多いのだ。つまり二種類の罠だけでは決して十分な駆除ができないのである。瀬戸川のような浅い川なら手探り調査ができるが、深い川やため池などでは十分な駆除ができないということでもある。う〜ん。新しい捕獲方法の開発が望まれる。
(写真館に画像をUPしました。)
9月23~24日
爬虫両生類情報交換会が1991年から行っている南房総での観察会。数年前から千葉県ニホンイシガメ保護対策協議会と一緒に保全活動も行っている。今回は参加人数が少なく、しかも台風15号の影響でどうなるかと思ったが、雨は23日の夕方から降り、朝には止み、無事調査と保全活動が行なえた。
ニホンイシガメはこの30年でかなり減った。主な原因は業者やマニアによる乱獲とアライグマ、クサガメの侵入で、現在最も厄介なのはクサガメとイシガメの交雑である。また耕作放棄による水田環境の荒廃も頭の痛いところだが、こればかりは如何ともしがたい。
アライグマ対策は千葉県ニホンイシガメ保護対策協議会が進めており、回数は少ないものの環境保全活動も行ない、雑種とクサガメの排除も続けている。いくつもの厄介ごとをクリアして、ニホンイシガメが増えてくれるのはいつになるだろうか?
(写真館に画像をUPしました。)
9月2~4日
この夏2回目の中池見湿地でのカメ調査。前回に引き続き、一週間前の天気予報は最悪。3日とも降られるかと思いきや、2日目の調査終わりにザッと来ただけで済んだ。ただ前回同様、直前までの雨でカメたちは分散気味。捕獲数は少なめだった。とはいえ、問題になっているクサガメ・雑種も捕れ隔離することができた。はやく本来のイシガメ生息地として回復して欲しいものだ。
カメの捕獲数が少なめだったため、少し時間に余裕ができ、中池見の動植物も堪能できた。当たり前の自然を守るため、ここでは中池見ねっとさんをはじめ、多くの研究者や団体、学校、ボランティアが関わってそれぞれ活動している。それにしても、ほんの数十年で当たり前が何故これほど貴重になってしまったのか、人間はその責任を自覚せねばならない。
(写真館に画像をUPしました。)
8月5~7日
敦賀市のラムサール条約湿地である中池見でカメ類の調査。
5日当日は良いお天気だったが、前日に北陸〜東北を襲った大雨のため、名神高速道路や、北陸道が通行止め。私達は湖西道路で下道を来たので問題なかったが、敦賀市に入った途端渋滞して、あと少しの距離をなんと2時間半かかった 。
中池見は少し高いところにあり、さらに周囲を山に囲まれているため通常より水は多かったが、調査は十分出来そうだった。急いで21基の罠掛けを行ったが、最後の1基は携帯のライトを使わねばならなかった。
そもそもこの時期に調査日程を組んだのは、雨が少なく、水場にカメが集まって捕獲しやすいから。特にまだまだ残っているであろうクサガメと雑種を捕獲して隔離してしまいたかった。この思惑が見事に裏切られ、6日、7日ともに捕獲数は僅か 。まあ、自然というものはこういうものである。
7日はSDGsミュージカルを行う劇団シンデレラの子どもたちが中池見湿地のラムサール条約登録10周年のお祝いに来訪。捕獲したカメを見せながら、何故カメの調査を続けるのかについて、メンバーの加賀山くんが話をした。
(写真館に画像をUPしました。)
6月26日
4月末に外来魚の吊り下げ式人工産卵装置とアカミミガメ捕獲のための日光浴罠を設置した箕面の山中の池へ。
「箕面生物多様性会議」・「NPO法人みのお山麓保全委員会」さんの活動のお手伝いである。日光浴罠にはこれまで1個体のアカミミガメも入らず、吊り下げ式人工産卵装置もなかなかうまく機能していないとのこと。
日光浴罠はカメが入りやすいところというよりは、人が作業しやすいところに設置しているのだが、近くの自然物の上で日光浴をしているアカミミガメの姿はよく観察されているし、今日もぷかぷか浮かんでいるアカミミガメを複数見つけることができた。
もっと低密度の場所で設置場所の条件が悪いところでも、設置して2か月近くたって捕獲数がゼロということはない。もしかしたら穴が開いているとか、何らかの理由で脱出しているのかと思ったが、チェックの結果そうでもなかった。
一方、吊り下げ式人工産卵装置の様子もおかしい。なんとロープが切られていたのである。
池は釣り禁止だが、バス釣り人は結構多い。彼らからすれば外来種を駆除することは自分の楽しみを奪われることである。彼らのうちの誰かが?と疑わざるを得なかった。
人工産卵装置が悪戯されているなら、日光浴罠も入ったカメを逃がされているかもしれない。そう考えると網底に入れていたはずの重りがなくなっていたのも頷けた。
ロープを掛けなおし、誰も動かせないように鍵をかけることにしていただいた。
その後マミズクラゲの調査をされていたメンバーと合流し、ボートに乗せてもらい、マミズクラゲを観察させていただいた。
頭で思い描いていたイメージと違ってずっと小さく、かわいらしかった。
それにしても不思議な生き物だ。こういう、ある意味「何故存在しているのかわからないような生き物」が、当たり前に生きられる環境を残していかねばならないと感じた。
(写真館に画像をUPしました。)
4月23日
箕面の山中の池 |
日光浴罠の設置 |
日光浴罠の設置 |
吊り下げ式人口産卵装置の設置 |
刺し網の設置 |
刺し網に掛かったブルーギル |
箕面の山中の池へ。「箕面生物多様性会議」・「NPO法人みのお山麓保全委員会」さんによって、外来魚の吊り下げ式人工産卵装置とアカミミガメ捕獲のための日光浴罠の設置が行われた。
どちらも初めての試みということで、外来魚の方は琵琶湖博物館の中井先生が、アカミミガメの方は私たちがお手伝いをすることになったのだ。
それにしてもありがちなこととはいえ、写真のような山の中の美しい池に、何故バス・ギルやアカミミガメがいなければならないのかと改めて思うのである。人間の行なった身勝手な行為のつけは、その倍返し(?)で結局人間が負わねばならないのに。
3月26~27日
爬虫両生類情報交換会と千葉県ニホンイシガメ保護対策協議会共催の南房総でのカメ観察会に参加。
千葉県は浅い川が多く、アライグマによる被害が顕著であるが、幸い今回の調査では新しい傷を負った個体はいなかった。またペット業者に知られた地であるため、乱獲によってどんどんイシガメが数を減らしたが、減り過ぎたためか近年は業者らしい人には会わなくなった。さらにクサガメの侵入により雑種が目立つようになったが、今回もクサガメと雑種は複数見つかった。
なんとか三者(アライグマと雑種・クサガメと乱獲者)を撲滅し・・・アライグマとクサガメ・雑種は捕獲、乱獲者は法整備・・・イシガメの数を回復させたい。
1月29日
捕獲した生き物の撮影 |
オオカナダモがびっしり! |
アカミミガメ堆肥の確認 |
以前アカミミガメ堆肥作りで協力させていただいた京田辺市の「ぽれぽれらんど」の野村さんにお声かけいただき、まずはアカミミガメ堆肥の山を確認してから、ぽれぽれらんど周辺のため池で生き物調査。
「いつもよりかなり水を落としてもらっていて、アカミミガメも駆除できるかもしれない。ただ、ため池の底がどういう状態か分からない」とのことだった。残念ながら、水位もそこそこあり、水底にはかなりの泥の堆積があったので捕獲はできなかったが、来秋以降池干しを実施するなら、どの程度水位を下げねばならないのかが分かった。
ため池は比較的標高の高い場所にあり、周辺は農家と田んぼや竹林という、かなりいい条件だったが、オオカナダモが広がり、特定外来生物のオオカワジシャやアゾラも観察された。タニシやカワニナ、ヨシノボリやスジエビ、ヌマエビも見られたが、アメリカザリガニやウシガエルのオタマジャクシも網に入った。いい感じの里山だが、外来種が幅を利かせている。
(写真館に画像をUPしました。)
2021年
9月25~26日
爬虫両生類情報交換会主催、千葉県ニホンイシガメ保護対策協議会協力の房総半島でのイシガメ類観察会に参加。
1日目はいつもの河川の上流・源流で調査、2日目はある生息地の整備と1日目の河川中流域での調査。
例年夏場の捕獲は少ないものの、上流・源流でのイシガメの捕獲は2個体のみ。特に以前はたくさんのカメが見られた耕作放棄した田んぼ脇の流れは管理されなくなり、草が生い茂り、イノシシが荒らし、ここ何回か続けてカメの姿を見ない。
イシガメは人間の営み:里山での生活と共に栄えていったと思うが、それが顧みられなくなることでカメもまた消えてしまうのだと実感。中流域では捕獲数はそこそこだったが、やはりクサガメも見つかった。交雑を防ぐために仲間が持ち帰った。
生息地の整備では、持参したカマや地元の方にお借りした草刈り機で茂った草を刈り取り、見通しをよくし、また湿地に埋まったビニールを取り去った(以前はビニールハウスがあったようだ)。
アライグマ被害、捕り子による乱獲、生息地の荒廃などによるイシガメの減少を何とか食い止めたいものだ。
(写真館に画像をUPしました。)
9月17~19日
今シーズン2回目の中池見湿地でのカメ調査。台風でどうなるかと思ったが、進路が南にそれてくれたため影響は少なかった。
ただ雨が降るとカメが池や水路だけでなく、あちこちに分散する傾向があるようで、カメの捕獲は少なめ。とはいえ、雑種2個体が罠に入り、隔離できたのは良かった。はやく純粋なイシガメの生息地として回復させたいものである。
また例によってアメリカザリガニも531個体捕獲。前回の調査と合わせると1000個体越え!これでも焼け石に水なのだろうか?
今回、ウシガエル博士の休場さんがいらっしゃっていて、カメ罠の引き上げにも参加して下さり、私たちも子供たちに混じってお話を聞くことができた。
(写真館に画像をUPしました。)
8月27~29日
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手筒山から見た中池見湿地 |
今年はアメリカザリガニが大量発生
カメ罠にも約600個体が入った |
今回捕れたクサガメと雑種 |
敦賀市の中池見湿地でカメ類の調査&クサガメ・雑種の隔離作業。2016年から行っている。ここ2年はさほどクサガメ・雑種が捕れていなかったので安心していたのだが、今回若い個体が数頭捕れてしまった。親もいるはずなのだがまだ全部は見つかっていない。捕獲調査の回数を増やしたいところだが、遠い&コロナのためなかなか難しい。来月にもう一度調査の予定なので、何とか1個体でも多く捕獲したいものである。
(写真館に画像をUPしました。)
3月13~14日
おつかれさま |
経年変化したビニールゴミの清掃作業 |
見つけたよ |
爬虫両生類情報交換会主催(千葉県ニホンイシガメ保護対策協議会協力)の南房総でのイシガメ観察会に参加しました。
(写真館に画像をUPしました。)
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